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ハリネズミはネズミではない!

モグラに近い生物であるハリネズミ

ハリネズミは「ネズミ」という名前がついているものの、実際にはネズミの属するげっ歯類とは全く異なる種に属する動物です。
生態的にはモグラに近く、地面近くで生息している小型脊椎動物などを主に食べて生活しています。

種類としてはモグラ目に属しており、その起源をたどっていくと約5200万年前から存在していたことが分かっています。
もっとも、当時のハリネズミは現在のものよりもかなりサイズが小さく、人間の親指くらいの大きさであったとのことです。

このハリネズミの祖先の化石が発見されたのは、カナダのブリティッシュコロンビア州の地層からでした。
ミニハリネズミとして「シルヴァコラ・アカレス」という「小さな森の住人」との意味の名前が付けられています。

当時のハリネズミの生態についてはまだ完全にわかっていない部分もあるのですが、一緒に発見をされたバクの子孫と言われている「ヘプトドン」から、氷河期の気候が分かっています。
これまで、氷河期時代は地球上のあらゆる地域が氷に覆われていたと考えられてきました。
しかし、このヘプトドンが発見されたことにより、氷河期時代であっても現在のカナダ一部地域は森林であったということが判明しているのです。

ペットとしてのハリネズミの歴史

一方、ハリネズミが現在と同じような体にまで進化をしたのは古代エジプトの頃だとのことです。
現在ではアフリカ大陸~中央アジア地域を中心に、ヨーロッパやアメリカなど世界各国で野生種が生息しています。
日本はハリネズミの生息しない、世界でも珍しい地域とされてきましたが、現在ではペット用に輸入された個体が放されたことにより、一部地域で野生種が発見されるようになっています。

日本ではハリネズミという動物が認知されるようになった時期が遅かったこともあり、ペット用の愛玩動物という印象が強く見られます。
しかし、古くから生息をしてきた地域においては食用や薬用などとして扱われてきました。
特に古代エジプトにおいては民間療法としてハリネズミの血を用いていたこともあり、単なる動物としてではなく神聖な動物として扱われてきたのです。

ヨーロッパでは「小さな森の番人」と言われており、庭先に訪れると幸運のシンボルになるとして、やはり好意的に受け入れられてきたことが分かっています。

歴史的にねずみが害獣として駆除の対象にされてきた点と比較すると、やはりハリネズミはネズミの一種ではなく、全く別の動物として人間社会に受け入れられてきたことが分かるでしょう。
ハリネズミと言ってもこれまでかなり多様に進化をしており、世界各地で見かけるハリネズミの外観はかなり大きく異なります。